「アトピーに生姜が効くって本当?」
「生姜って副作用はないの?」
そんな疑問をお持ちではありませんか?
実はアトピーが治った人の多くが、『生姜』を食べていたことがわかりました。
実際に私も生姜を毎日食べていたんですよ!
「なぜ生姜?」と思われるかもしれませんが、このページを最後まで読んでいただければ、生姜を毎日食べたくなること間違いなしです。
生姜と言えば『漢方』のイメージもあるかもしれませんので、まずは生姜の歴史を知ってもらい、それから生姜の効能を紹介したいと思います。
目次
薬として全世界に広まっていった歴史
生姜はもともとインド原産で学名は、“zingiber officinale”と言います。
『zingiber』は、サンスクリット語で『角状』を意味しており、『officinale』は『薬効のある』という意味です。
インドの伝統医学『アーユルヴェーダ』では「生姜は神からの治療の贈り物であり、万病を治す力がある」としています。
漢方医学では古くから生姜が重宝されていたことが『史記』や『礼記』に示されているほど、大衆に身近な食材だったことが分かります。
約2000年前に書かれた漢方医学の1つ『傷寒論』には、「生姜は体内のすべての臓器を刺激して活性化させ、体を温める。代謝を調節し、体内の余分な体液(水毒)を取り除き、駆風をし、消化を助ける。心窩部(みぞおち部分)の膨満を防ぐのに役立つ」と書いてあります。
ルネサンス時代の薬草医のジョン・ジェラードは、「胃腸の病気をはじめあらゆる病気の予防や治療に役立つ」と述べています。
つまり、古くから世界中で、薬の代替食として生姜は食べられてきたんです。
アトピー性皮膚炎|生姜の9つの効能
生姜の効能は種々ありますが、アトピー性皮膚炎治療と密接な関係がある効能をご紹介しましょう。
体を温める
生姜のジンゲロン、ジンゲロール、ショウガオール、ジンギベロールなどの成分が血管を拡張し、全身の臓器の血流をよくして体を温め、またその働きを活発にして、気力、体力を高めます。
1度の体温低下で免疫力は約30%低下します。
アトピー患者は低体温の人が多いので、生姜の体を温める効果は最大の効能です。
免疫力を高める
免疫力とは文字通り「疫」=「病気」を免れる力のことで、主に、血液中を遊走している白血球の力のことをいいます。
地球上に最初に存在したアメーバの単細胞生物が分化、分裂、増殖して多細胞生物が出現し、その進化の頂点にヒトがいます。
アメーバの始原生命が分化、分裂せず、そのまま血液という海の中にとどまっているのが、白血球と言っていいでしょう。
「生姜」の温め効果により、それぞれの白血球の働きが活発になり、免疫力が高まる効果が期待できます。
利尿作用
心筋(心臓の筋肉)を刺激し、心筋の収縮力を強めることにより、腎血流を増して、腎機能を高めることにより排尿量を多くすることができます。
心臓病の妙薬「ジギタリス製剤(強心作用)」の間接作用として、利尿作用がありますが、生姜の作用も同様です。
解毒作用
血液内の老廃物の90%は尿から排泄されますが、生姜は排尿、排便、発汗を促して、血液、体内の老廃物を排泄し、漢方でいう「万病一元、血液の汚れから生ず」の「血液の汚れ」を浄化します。
抗酸化作用(アンチエイジング)
炎症、アレルギー、腫瘍、動脈硬化などの万病や老化の一大要因とされる活性酸素を除去する作用(抗酸化作用)は、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、カテキン、レスベラトロールなどのポリフェノール、β-カロテン、リコピンなどがよく知られています。
胡椒、ワサビ、七味唐辛子、山椒などの薬味は、強力な抗酸化作用を有していますが、その中でも生姜は最高の高酸化力を有しています。
消化吸収を高める
あなたは胃腸は弱くありませんか?
生姜は、胃腸の内壁の血液循環をよくして、胃腸の働きを促し、消化吸収能力を高めます。
また、胆汁の分泌をよくして、脂肪の消化吸収を促すのでダイエット効果もあります。
生姜に含まれる芳香成分のジンギベインは、パパイン(パパイヤに含まれる)やブロメリン(パイナップルに含まれる)に匹敵するほどの協力なタンパク質分解酵素です。
肉の軟化や中華料理の肉料理に生姜が多様される理由でしょう。
抗菌、抗ウイルス、抗真菌作用
生姜は、風邪のウイルスや気管支炎、肺炎などを起こす細菌類、大腸菌、サルモネラ菌、黄色ブドウ球菌などの食中毒菌に対する殺菌効果を持っています。
刺身にはワサビ、うなぎには山椒、肉料理には胡椒などの薬味には、消化促進作用や殺菌作用があるため用いられます。
血圧を正常値に近づける
生姜は、高血圧に対しては、心筋の収縮力を高めて、脈拍をゆっくりと低下させ、同時に血管を拡張させることにより、血圧を下げます。
低血圧に対しては、心筋の収縮力を強め、また、気力を高めることによって、血圧を上昇させる効果が期待できます。
血圧は全身60兆個の細胞に種々の栄養素、酸素、水、免疫物質を送り込む力ですので、薬物でやみくもに血圧を下げればよいというものではありません。
その点、高血圧に対して、心臓の力を弱めて血圧を下げるような西洋医学の降圧剤より、体を温めて血管を拡張させて、血圧を下げるショウガの降圧作用の方が理にかなっています。
「うつ」に効く
「生姜」には脳の血流と気の流れをよくすることにより、気分の落ち込みを防ぐ作用があります。
漢方医学では2000年も前から、生姜やシソの葉は、「気を開く(うつをよくする)」作用があるとして重用されてきました。
うつ、自律神経失調症、不安、不眠、神経症、胃炎、咳などに処方される「半夏厚朴湯(ハンゲコウボクトウ)」は生姜とシソの葉が含まれています。
生姜のQ&A
生姜の身近な疑問をQ&A形式でまとめました。
1日の摂取量は?
生姜の研究の第一人者、デンマークのオーゼンセ大学のスリワスタワ博士やイスラエルのベーコン博士らの研究によると、健康の維持・増進のための生姜の1日の摂取量は「生姜1g」が目安とされています。
実際に私はこれぐらいの量の生姜しか食べていません。
しかも毎食食べる必要はなく、1日のうちに1回食べればOKです。
決まった食べ方は?
特に決まった食べ方はありません。
生でも蒸しでもOK
ちなみに、上記の画像は蒸し生姜です。
摂取のタイミングは?
1日のうちでいつ摂取するのが一番よい、というルールもありません。
もし、空腹時に摂ると胃に不快感を覚えるなら、食後に摂るか、量を減らすとよいでしょう。
食欲増進、消化促進を目的とするならば、食前10~15分頃に摂取するのが望ましいでしょう。
食事中、食後に摂取しても、効能は十分にあります。
副作用はある?
世界の研究を見渡しても、薬品としての生姜、または食品としての生姜に、副作用の文献はありません。
「日本薬局方」にも、生姜の副作用の記載はありません。
また、米国のFDA(食品医薬品局)では、生姜は「GRAS(一般的にみて安全)にあたるハーブ」に分類されています。
事実、何の警告ラベルもつけずに販売されているほど安全な食材です。
私も毎日食べていましたし、「生姜を食べてアトピーが悪化した」という人は聞いたことがありません。
生姜を摂ってはいけない人は?
次のような症状がある人は、生姜の摂取は見合わせた方がよいでしょう。
生姜は新陳代謝を亢進させるため、各症状を悪化させる恐れがあるからです。
①39度以上の発熱時。
②摂ると舌や顔面が異常に紅潮する時。
③1分間に90以上脈拍のある人。
ただし、①~③の状態でも、生姜を摂取した方が「体調がよい」「気分がよい」と感じるのでしたら、摂取制限をする必要はありません。
生姜と一緒に食べるとよくないものは?
生姜と一緒に食べるとよくないもの、つまり「食べ合わせ」のよくないものは、ありません。
論文にも専門書にもそうした記載はありません。
ただし、あなたが何らかの食物と一緒に食べて不調または不快を感じる時は、もちろん無理して食べない方がよいでしょう。
子どもも生姜を食べていい?
子どもは大人のように、種々の知識が頭に入っておらず、すべて本能で判断しています。
よってお子様が、本能的に好んで食べられたなら、全く問題ありません。
ただし、本能的に「食べたくない」と拒否するようなら、無理に食べさせない方がよいでしょう。
妊娠中の摂取はよい?
生姜はキューバでは不妊症に、タイやマレーシアでは出産後の体力回復に「民間療法」として用いられるくらいですから、基本的に問題ないでしょう。
また“つわり”にもよく効くという欧米の研究もあります。
妊娠中に“うつ”傾向になる妊婦も多いようですので、むしろ生姜紅茶、生姜湯を愛飲されると、気分もよくなるでしょう。
ただし、妊婦さんで生姜を食べたり、生姜紅茶を飲んだりすると、本能的に不快感がある人は、生姜は取らないでください。
まとめ
アトピー性皮膚炎を『完治』や『薬に頼らず食事で治したい』と思う人には生姜がオススメです。
生姜は太古から『神からの贈り物』『万病薬』として親しまれてきました。
実際に、ショウガはアトピーに効く9つの効能があり、どの効能もアトピーを完治させるために必須です。
生姜は癖が強いので、最初は食べにくいと感じると思います。